「琉球思潮」は、沖縄在住詩人によるWEB個人誌です。
元々私は、1999年より「氷点下の思潮」というWEB個人誌を公開していました。芸術全般、思想・哲学、社会問題など幅広く執筆していましたが、5年ほど前に閉鎖。
2019年、沖縄のことを中心としたWEB個人誌を立ち上げようと考え、氷点下の思潮と同じURLで「琉球思潮」として再出発することにしました。
2019年現在、沖縄の置かれた立場は、非常に脆いと言えます。
米軍基地問題、貧困、開発による環境破壊など、小さな島には似つかわしくない大きな問題が山積しています。
そうした中、SNSの普及により、沖縄に関する様々な意見が見受けられるようになりました。
その中には明らかにデマであったり、差別的なものも多数含まれていて、それらがさらに拡散されている現状があるようです。
また、「著名人は政治的な発言をすべきではない」とする声も大きくなってきました。どういうわけかそれは、現政権の方針に反対する発言に対して向けられています。
これらは沖縄に限ったことではなく、既に社会全体の大きな問題になりつつあると捉えて間違いないと思います。
一方、沖縄県内に目を向けると、沖縄が抱える様々な問題の根本、本当に解決しなければならない部分を、私たちは見失いつつある、或いは最初から見えていないのではないかと感じることがたくさんあります。「琉球思潮」を始めようとしたきっかけは、こうした危機感からでした。
「琉球思潮」では、私自身が見てきた沖縄を書き残していきたいと考えています。たった一人の経験と視点によるものですが、他でもない私自身の真実として。
2019年1月 Takashi Sui